この絵本を読んだきっかけ
自然の本当のことを知るのが大好きなわが家の5歳。
「木ってどうやって机になるの?」
そんな疑問にぴったりだったのが
娘のお気に入りのキッチンミノルさんの作品
『山の木、届け』でした。
生えている木が机になるまで
この絵本では、
山に生えている一本の木が、
切られ、運ばれ、形を変えていく様子が描かれます。
生えている木が、
どうやって家の中の“机”になるのか。
その間の長い道のりを知ったことが、
今回いちばんの発見でした。
山道をつくるとき、
木を土の中に埋めると崩れにくいこと。
チェーンソーで切り倒される場面も、
コマ送りのように丁寧に描かれていて、
「本当にこうやって切るんだ…」と
真剣な表情で見ていました。
木を運ぶ特別なトラック
切られた大きな木は、
山から運び出されます。
そのときに使われる、
木を運ぶための特別なトラック。
「こんなトラックあるんだね!」
大きな丸太を積んで走る姿を見て、
「運ぶの、すごく大変そう…」と。
普段目にすることのない仕事や工夫を、
絵本を通して知ることができました。
木にも“セリ”がある
魚のセリは絵本で知っていましたが、
「木にもセリがある」というのは初めての発見。
山で育った木が、
市場に運ばれ、
値段がついて、
必要な場所へ届けられる。
自然のものが“社会の中”に入っていく瞬間を、
絵本を通して知りました。
机は何枚もの板からできている
完成した机を見て、
「これ、1枚の木じゃないんだね」
何枚もの板が組み合わさって
机になっていることにも気づきました。
普段何気なく使っているものにも、
長い過程があることを、
少しずつ理解しているようでした。
今の木は、昔の人が植えた木
この絵本の中で、
いちばん考え込んでいたのがここ。
「今使っている木は、
昔の人が植えてくれたもの」
そして、ぽつりと一言。
「今、木の赤ちゃんを植えないと、
将来、山に木がなくなっちゃう!」
未来のために木を植えるという考え。
この“時間の流れ”は、
5歳にはまだ少し難しかったようで、
なんとか理解しようとしている様子でした。
過去と未来をつなぐ長い時間軸。
それでも、
自分なりに一生懸命考えて出た言葉だったのだと思います。
■歳にとっての「木の一生」
木はただの自然ではなく、
- 山を守る役目があり
- 人の手で切られ
- 特別なトラックで運ばれ
- 市場に出て
- 形を変え
- また未来へつながっていく
そんな繋がりを知ることができました。
こんな子におすすめ
対象年齢は、4歳頃から小学低学年くらい。
- 自然の本当のことを知るのが好きな子
- どうやって作られているのかが気になる子
- 働く人や社会の仕組みに興味がある子
- そんな知的好奇心のある子に、
ぴったりの一冊だと思います。
派手さのある物語ではないけれど、
「生えている木が、どうやって机になるのか」
その間にある本当の姿を、丁寧に見せてくれる絵本。
わが家の5歳にとっては、
“木の一生”を知った大切な一冊になりました。


